2023年3月10日 カラデコマガジン オシャレな空間を演出する照明選びのポイント~照明の種類と演出効果~ 私たちの生活に欠かせない照明。照明は明かりをともすだけでなく、インテリアアイテムとしても重要な役割を果たしていますが、バリエーションが多くどのように選べばいいか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。照明のタイプや役割などを知ることで、暮らしに合わせた照明を選びやすくなります。今回は、照明器具の特徴・演出効果から、照明選びのポイントについてお伝えします。 照明の効果 照明には部屋全体を照らす「主照明」と、ポイントごとに必要な場所を照らす「間接照明」があります。この2つを組み合わせると、多様な光の演出ができます。また、光の広がる方向や広がり方を示す「配光」を工夫することにより、空間に奥行き感を生んだり、雰囲気を高めることができます。使用する器具やランプによっても光の色や広がり方が変わってきます。 ■主照明 ペンダントライト一般的に、チェーンやコードなどで天井から吊り下げた照明のことを指します。照明そのものがインテリアとなり、お部屋のアクセントになったり、空間をおしゃれに演出してくれます。天井に直付けの照明に比べ、照射範囲が狭くなるためお部屋に陰影ができやすく、お洒落でムーディなインテリアを作りやすいのも特徴です。また、真下を人が歩かない位置に取り付けるなど、家具の配置と合わせて計画しましょう。 ダウンライト天井に埋め込み、高い位置から照らす器具です。器具自体が見えず、すっきりとした印象で、どんなインテリアにもなじみます。 シーリングライト天井に直接取り付け、高い位置から部屋全体を照らすタイプの照明です。空間全体に光が広がり、部屋全体をまんべんなく明るくします。 ■間接照明 スポットライト天井や壁に取り付け、光の照らす方向や角度を変えられる照明です。お気に入りのアートなどを照らしたり、アイキャッチにしたい場所を照らして部屋のアクセントにしたりと雰囲気のある空間をつくります。 スタンドライト床やインテリアの上において使う、可動性のある照明です。デザイナーズ照明も多く、光だけでなく照明そのもののデザインがインテリアをより素敵に演出します。最近では、充電式コードレスの器具も増えてきているので、コンセントの位置を気にすることなく置くことも可能です。 3つの照明計画のポイント ①1室多灯 照明の役割は、暗いところを明るくし、快適に暮らせるようにすることですが、「天井の真ん中にシーリングライト1灯だけ」という照明では、表情が乏しいインテリアになりがち。インテリアにおいては、部屋での過ごし方に応じて光の色味や照らし方にこだわることが重要です。 ポイントは、複数の照明器具を設置すること(=1室多灯)。1室多灯にすることで、様々なシーンにおいて必要な明かりをつくるだけでなく、光が混ざり合いさまざまな陰影が生まれ、のっぺりとした雰囲気から、立体感のある部屋に様変わりします。 ②光色を使い分ける 光色とは、光の色味のこと。光源には色味があり、人の心理に影響を与えます。たとえば、オレンジの光色は人の気持ちをおだやかにさせ、青白い光色は人を活動的にさせる効果があります。 温かみのあるオレンジの光色は、寝室やリビングでのくつろぎのとき、ダイニングでゆっくり食事をするとき、青白いさわやかな光色は、日中のリビングや子ども部屋に使用するなど、時と場所にあわせた光色の使い分けをすると居心地のいい空間をつくることができます。 ③光の高さを変える 同じ光でも、光の高さを変えるだけで見え方も感じ方もまったく異なります。 高い位置の光:活動的な雰囲気に目線の高さの光:水平面の広がりを感じる低い位置の光:くつろげる雰囲気に 天井からの光は、昼間の太陽と同じように人の気持ちを活動的にさせます。反対に、夕焼けのような低い位置からの光は、ドラマチックで非日常的な雰囲気になります。シーンに応じた使い分けができるよう、高さを変えて複数の照明を設置すると、おしゃれな雰囲気を演出できます。 いかがでしたでしょうか。部屋ごとに、「この部屋には、こんな光が必要だな」「この場所ではこんな風に過ごすから、こんな光色があると良いな」と過ごし方を想像し、使い分けができるようにすると、暮らしやすさも雰囲気もグッと良くなりますよ。 次回は、部屋ごとの照明選びについて解説していきます。 Facebook Twitter Instagram