2022年11月4日 カラデコマガジン 【インダストリアルスタイル】事例紹介とコーディネートポイントについて こんにちは。カラデコマガジン編集部です。今回は、「インダストリアルスタイル」の事例写真と各コーディネートのポイントをご紹介します。 インダストリアルスタイルとは? 近年、インダストリアルスタイルがよく取り上げられるようになり、様々なインダストリアルな家具や雑貨などが販売されるようになりました。お洒落なカフェなどでも取り入れられることが多いスタイルですが、「インダストリアル」とは具体的にどういったスタイルを指すのかご存じでしょうか。 インダストリアル(industrial)は、「産業の」「工業の」といった意味です。工業用品のように、派手に装飾されておらず、無機質な印象の家具を取り入れることで、インダストリアルな部屋のコーディネートとなります。 「インダストリアルスタイル」と「ブルックリンスタイル」の違い 「インダストリアル」に似たスタイルとして、「ブルックリンスタイル」も有名です。 「インダストリアルスタイル」は無駄のない機能美・実用性を備えた工業製品から派生した、素材そのものがもつ無骨で無機質のかっこよさを味わうインテリアスタイルなのに対し、「ブルックリンスタイル」は古いレンガ造りの倉庫やアパートなどを飾りすぎず気取らないライフスタイルとリミックスさせた、重厚かつカジュアルなインテリアスタイルを指します。 「ブルックリンスタイル」は、アメリカ東海岸ニューヨーク州のうちの1つ、ブルックリン発祥のスタイルです。ブルックリンはもともと倉庫や古いアパートが立ち並ぶエリアでしたが、家賃の安さから移民や労働者、クリエイターや新進気鋭のアーティストたちが集まり、多彩で個性的なカルチャーの流行発信地に生まれ変わっていきました。古い街並みが持つアンティークな雰囲気をそのままに、最先端のトレンドを取り入れた新しいスタイルこそがブルックリンスタイルです。 しかし、「ヴィンテージ」や「倉庫」、「工場」などを共通項にそれぞれ融合しており、厳密に線引きしてどちらかを取り入れるようなものではないので、柔軟に捉えてうまくミックスさせてもいいですね。 では、実際に「インダストリアルスタイル」の事例写真を見ていきましょう。 おしゃれ家族のインダストリアルな休日 立地:兵庫県神戸市 ターゲット:ファミリー(30代ご夫婦と中学生と小学生のお子様2人) 物件の立地などからファミリーをターゲットに、友人を招いて気軽に食事をしたり、おしゃべりを楽しむ場、というカジュアルながら少しおしゃれな時間を過ごしているシーンをイメージしました。床や建具の木目が目立つラフな感じであることと、キッチンのダークな色がアクセントになっていることから、インダストリアルスタイルを選びました。 ご家族のイメージ「カジュアル」「おしゃれ」がブレないよう意識し、レザーのソファーや、天板の木目がラフなダイニングテーブル、黒のアイアン素材のチェアなどをチョイス。デコレーションに少量の黒をリピートすることで空間を引き締めています。また、大小のグリーンを手前と奥に配置し、黒・茶が多い配色にフレッシュさをプラス。家具の色や素材に重みがあり、低い位置ばかりにボリュームがでるので、アートや時計で目線を上げることを意識しました。 シックなインダストリアル空間で映画を楽しむ週末 立地:東京都目黒区 ターゲット:ファミリー(40代前半ご夫婦と小学生のお子様2人) 40代後半のご夫婦と小学生中学年~高学年のお子様のいるファミリーをターゲットに設定。ターゲットに合わせて、少し落ち着いた品のあるインダストリアルスタイルに仕上げました。ダークな色味のレザーをチョイスすることで、空間全体がぐっと落ち着いた印象になります。リビングに備え付けの大型モニターで、家族みんなで映画鑑賞を楽しむ、そんなひと時をイメージし演出しました。 趣味を楽しむアメリカンヴィンテージスタイル 立地:静岡県浜松市 ターゲット:DINKS(40代前半のご夫婦) フローリングのランダムな色合いがインダストリアルにマッチすると思い「インダストリアルスタイル」をセレクトしました。 アウトドアが大好きなご夫婦をイメージし、ご夫婦でリビングでお喋りしたり、またお互いそれぞれの趣味を楽しんだり。平日は既存デスクスペースで奥様がリモートワークをされる様子をイメージしてコーディネートしました。ポイントになるクッションはパッと目を引くネイティブデザインを選び、明るく楽しいお部屋になるよう意識しました。 アクセントクロスやキッチンのブルーが綺麗で、アメリカ西海岸のサーフスタイルを思わせる内装だったので、アイアンやブラウンのレザーを使って重くなりすぎないようにまとめました。 お洒落なインダストリアルスタイルのコーディネートポイント 「インダストリアルスタイル」のキーワードは、「無機質」「無骨」「コンクリート」「露出配管」「工場」「倉庫」「ヴィンテージ」など。アイテムの素材やカラー、デザインには下記のような特徴があります。 素材 「ラフな素材感の木製」「アイアン」「スチール」「レザー」などの素材が基本です。使用感のある素朴な雰囲気を感じるものがインダストリアルインテリアにマッチします。また、「レンガ」や「ヴィンテージ加工を施したアイテム」なども相性がいいです。金属だけだと冷たい印象が出てしまう場合もあるので、レザーや木材といった少し温もりのある素材を組み合わせ、全体のバランスを取るというのもよく使われるテクニックです。 カラー 主に「ダークカラー」「アースカラー」などの色をチョイスします。グレーやブラック、ブラウン、ブルーなどの色をメインで使うことで、シンプルで統一感のある美しいインダストリアルインテリアになります。また、アクセントに使用するカラーも深めの色を足すと、全体のバランスがよくなります。メンズライクな要素が強いため、必要に応じアクセントとして「ホワイト」「アイボリー」を取り入れるとやわらかい印象になります。 デザイン 直線的かつ無機質なイメージのモノがマッチします。あまり装飾などがなく、すっきりとシンプルで武骨なスタイルのモノを選べば、よりインダストリアルなスタイルに仕上がります。 いかがでしたでしょうか。インダストリアルインテリアは、着飾るというより、素材そのままを楽しむスタイル。無造作な雰囲気の方が味わいが出やすく、意外に取り入れやすいので、ぜひあなただけのひと味違うインダストリアルスタイルを作り上げてみてくださいね! Facebook Twitter Instagram